2002年クラシック牡馬編

アグネスポイント
  • 黒鹿毛
  • 1999.4.5生
  • 千歳・社台ファーム生産
  • 馬主・渡辺孝男氏
  • 栗東・長浜博之厩舎
アグネスポイントの4代血統表

ホワイトマズル
鹿毛 1990.3.21
種付け時活性値:0.00
ダンシングブレーヴ(USA)
鹿毛 1983.5.11
Lyphard
鹿毛 1969
Northern Dancer 1961.5.27
Goofed 1960.3.29
Navajo Princess
鹿毛 1974.3.31
Drone 1966
Olmec 1966
Fair of the Furze
鹿毛 1982
Ela-Mana-Mou
黒鹿毛 1976
ピットカーン 1971.3.20
Rose Bertin 1970
Autocratic
鹿毛 1974
Tyrant 1966
Flight Table 1965
アグネスパレード
鹿毛 1991.5.9
仔受胎時活性値:1.75
<中央2勝。GIII1勝>
バンブーアトラス
鹿毛 1979.4.27
種付け時活性値:0.75
ジムフレンチ
鹿毛 1968.4.26
Graustark 1963
Dinner Partner 1959
バンブーシザラ
鹿毛 1969.3.21
テスコボーイ 1963
シザラ 1955
アグネスシャレード
黒鹿毛 1984.5.6
仔受胎時活性値:1.50
<中央1勝>
ターゴワイス
黒鹿毛 1970.4.10
種付け時活性値:1.25
Round Table 1954.4.6
Matriarch 1964
アグネスレディー
鹿毛 1976.3.25
仔受胎時活性値:1.75
<中央5勝。現GI1勝>
リマンド
栗毛 1965
種付け時活性値:0.50
イコマエイカン
鹿毛 1967.5.18
仔受胎時活性値:2.00
<中央3勝>
アグネスポイントの4代血統構成&4代父系の活性値&4代父系の分枝状況
母父 祖母父 曾祖母父
ホワイトマズル
(Northern Dancer系)
バンブーアトラス
(Ribot系)
ターゴワイス
(Round Table系)
リマンド
(Blenheim系)
父の活性値 母父の活性値 祖母父の活性値 曾祖母父の活性値
0.00
(8歳時交配)
0.75
(11歳時交配)
1.25
(13歳時交配)
0.50
(10歳時交配)
父の分枝状況 母父の分枝状況 祖母父の分枝状況 曾祖母父の分枝状況
Birdcatcherの15代孫 St.Simonの9代孫 St.Simonの7代孫 Birdcatcherの12代孫
アグネスポイントのB&B理論的総括
8代残牡先祖数 4代血統構成
(資質固定指数)
潜在能力値 少ない血etc
0/128 A  B  B  F
(0.50)
0.00 リマンド
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 何番仔?
ターゴワイス
(Knight's Daughter)
7.00 母が重賞勝ち馬
(No.1-L)
2番仔
(2連産目)

潜在能力値は数値が少ないほど大きいことを示しています。

[Notes]

京都の500万特別戦・つばき賞を鮮やかに差し切りました、アグネスポイント。長浜厩舎伝来の牝系から、また1頭活躍馬が輩出されそうです。

アグネスポイントのデータを見ると、8代に残る牡先祖が全て0化消却されています。米ニ冠馬Charismatic(1996.3.13)、GIII2勝のレッドチリペッパー(1996.4.4)の2頭以来、久々に『0/128』の馬を見ました。父ホワイトマズルの0交配もさることながら、5代、6代、7代、8代で折り重なるクロスは見事。グリーン0のエリアは広く、オレンジ0が多いです。8代血統表において、ブルー0クロスはTenerani(1944)、Galloper Light(1916)の2つが見えるだけです。

アグネスポイントの最優性先祖は祖母父ターゴワイス、形相の対象はKnight's Daughter(1941)−Round Tableの母−と判断しました。ターゴワイスは現役時代、仏英で8戦5勝。その主な勝ち鞍にはトーマスブライアン賞(仏GIII、芝1500m)、エクリプス賞(仏GIII、芝1300m)があります。マイナーな競走成績だったターゴワイスでしたが、父Round Tableというネオ異系の血統を嘱望され、種牡馬として供用されました。供用された方の意図は的中し、海外、日本でそれぞれに成功しました。海外の代表産駒には凱旋門賞(仏GI)などGI5勝を挙げジャパンC(GI)でも2着となった名牝All Along(1979.4.17)、仏1000ギニー(GI)馬Ukraine Girl(1978)、ケルゴルレイ賞(仏GII)など3000m重賞を3勝したTipperary Fixer(1978)、プティクヴェール賞(仏GIII)とアランベール賞(仏GIII)という1000mの重賞を勝ったGreenway(1978)、グロット賞(仏GIII)の勝ち馬Tayyara(1975)、パレロワイヤル賞(仏GIII)の勝ち馬Prince Mab(1978)、バリィオーガンS(愛GIII)の勝ち馬Cooleen Jack(1978)、サンドリンガム賞(仏GIII)の勝ち馬Alik(1978)などがいます。日本の代表産駒には天皇賞・秋(GI)馬レッツゴーターキン(1987.4.26)、マイラーズC(GII)とセントウルS(GIII)を勝ったミスターボーイ(1982.3.8)、クリスタルC(GIII)の勝ち馬ツジノショウグン(1985.4.4)、小倉3歳S(GIII)の勝ち馬ハギノハイタッチ(1987.3.8)、ラジオたんぱ杯3歳牝馬S(旧GIII)の勝ち馬レガシーワイス(1987.4.23)などがいます。ターゴワイスの海外の代表産駒を見ると1978年生まれの馬が多いのですが、彼らの活躍により1980年の仏2歳リーディングサイアーとなりました。また、日本の代表産駒を見ると1987年生まれの馬−つまりはターゴワイスが16歳時の0交配世代−が多いのですが、これまた彼らの活躍により1989年の日本2歳リーディングサイアーとなりました。

アグネスポイントの牝系は、1号族ヘザーランズ(1957)系。もはや言わずもがなの印象もある、近年でもっとも活力にあふれる牝系です。近親の主な活躍馬は、まず母アグネスパレード。同馬は第1回チューリップ賞(GIII)でオグリローマン(1991.5.20)を2着に退け、ローズS(GII)2着、阪神牝馬特別(GII)2着、金杯(GIII)2着、中日新聞杯(GIII)2着、オークス(GI)3着、エリザベス女王杯(GI)3着と頑張りました。そして、祖母アグネスレディー、その直仔アグネスフローラ(1987.6.18)、直孫アグネスフライト(1997.3.2)、アグネスタキオン(1998.4.13)。母仔3代クラシック制覇の偉業達成。アグネスレディーは第40代オークス馬、アグネスフローラは第50代桜花賞(GI)馬、アグネスフライトは第67代日本ダービー(GI)馬、アグネスタキオンは第62代皐月賞(GI)馬。これで菊花賞(GI)を制覇する馬が現れたら、この一族で日本のクラシックレースを全て勝つことになりますね。この牝系の懸案は、いつでも「脚元の弱さ」が叫ばれます。アグネスポイントの持つ『7.00』という大きな料的遺伝値が、少しでも懸案のフォローをしてくれることを祈ります。

今年の3歳牡馬路線は、ホントに面白いメンバーがそろっています。アグネスポイントがヘザーランズ系の底力を見せてくれると、より一層楽しくなりそうです。期待して、見守りましょう。

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