中島理論で見るGIレースの勝ち馬(1996年編)

(外)ファビラスラフイン
  • 芦毛
  • 1993.4.13生
  • 仏国・R・ル・ポデール生産
  • 馬主・吉田和子氏
  • 栗東・長浜博之厩舎
ファビラスラフインの4代血統表

Fabulous Dancer
鹿毛 1976
種付け時活性値:0.00
Northern Dancer
鹿毛 1961.5.27
Nearctic
黒鹿毛 1954.2.11
Nearco 1935.1.24
Lady Angela 1944
Natalma
鹿毛 1957.3.26
Native Dancer 1950.3.27
Almahmoud 1947
Last of the Line
黒鹿毛 1967
★The Axe
芦毛 1958
Mahmoud 1933
Blackball 1950
Bryonia
鹿毛 1959
Honeyway 1941
Belladonna 1952
Mercalle(FR)
芦毛 1986
仔受胎時活性値:1.50
<仏英8勝。仏GI1勝>
[母が3年連続不受胎後の2番仔]
Kaldoun
芦毛 1975
種付け時活性値:0.50
Caro
芦毛 1967
フォルティノ 1959.4.19
Chambord 1955
Katana
鹿毛 1970
Le Haar 1954
Embellie 1962
Eole des Mers(FR)
黒鹿毛 1975
仔受胎時活性値:0.50
<仏で平地2勝+障害2勝>
[母の5番仔]
Carvin
鹿毛 1962
種付け時活性値:1.00
マリーノ 1956.3.6
Coraline 1957
Deesse des Mers(FR)
黒鹿毛 1960
仔受胎時活性値:1.50
<仏で平地8勝+障害7勝>
Neptune
黒鹿毛 1955
種付け時活性値:1.00
Brise de Mer
1953
仔受胎時活性値:1.50
ファビラスラフインの4代血統構成&4代父系の活性値&4代父系の分枝状況
母父 祖母父 曾祖母父
Fabulous Dancer
(Northern Dancer系)
Kaldoun
(フォルティノ系)
Carvin
(Wild Risk系)
Neptune
(Teddy系)
父の活性値 母父の活性値 祖母父の活性値 曾祖母父の活性値
0.00
(16歳時交配)
0.50
(10歳時交配)
1.00
(12歳時交配)
1.00
(4歳時交配)
父の分枝状況 母父の分枝状況 祖母父の分枝状況 曾祖母父の分枝状況
Nearcoの3代孫 Nearcoの5代孫 Eclipseの15代孫 Bend Orの9代孫
ファビラスラフインのB&B理論的総括
8代残牡先祖数 4代血統構成
(資質固定指数)
潜在能力値 少ない先祖etc
15/128 A  A  B  G
(0.33)
4.95 Carvin
Neptune
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 何番仔?
Carvin
(Coraline)
5.00 母は仏GI馬
(No.3-E)
初仔

潜在能力値は数値が少ないほど大きいことを示しています。

[Notes]

『馬名は「脅威のテン」という意味』ファビラスラフイン。1996年は中央競馬の番組編成が大きく様変わりした年でした。春にはNHKマイルカップ、スプリント戦に生まれ変わった高松宮杯が新たにGI戦として設けられました。そして、秋のエリザベス女王杯の古馬開放に伴い新設された3歳牝馬GIが秋華賞です。新設という初々しい雰囲気の中、「百花繚乱」という状況を呈した第1回秋華賞。1番人気はオークス以来の出走となるエアグルーヴ、2番人気は前走ローズSを快勝したヒシナタリーでした。しかし、勝利を収めたのは春のNHKマイルカップ以来161日ぶりの実戦となった5番人気馬ファビラスラフインでした。ファビラスラフインは集団5番手の位置を終始キープして、早め早めの競馬を見せていました。前半1000mの通過が58秒7という厳しい流れにも関わらず、天才少女は楽々と直線を抜け出して来ました。黒光りする若い芦毛の馬体が、見事に栄誉ある第1回のヒロインとなりました。京都内回り芝2000mの勝ち時計は、マイシンザンのコース・レコードに0秒1差の1分58秒1という好時計でした。ファビラスラフインの鞍上は『男前』松永幹夫騎手。落馬負傷による腎臓摘出手術を受けて復帰されたばかりでしたが、見事なGI制覇でした。所属は栗東・長浜博之厩舎、オーナーは『社台の奥様』吉田和子氏、生産者は仏国のR・ル・ポデール。仏国産馬が日本のGIレースに勝利したのは初めてのことでした。なお、レースの2着には前走2200mの900万条件戦を勝ち上がって来た3番人気エリモシック、3着には『関西TVの解説者であるO坪氏に「ロゼカレー」と呼ばれた』7番人気ロゼカラーが入りました。1番人気エアグルーヴはレース後に故障も判明し10着大敗、2番人気ヒシナタリーも11着惨敗でした。また、ファビラスラフインとエリモシックの馬連組み合わせは15500円の万馬券でした。

ファビラスラフインの4代血統構成は、『Northern Dancer系×フォルティノ系×Wild Risk系×Teddy系』となります。Eclipse4系の配合ですが、祖母父CarvinがEclipseの15代孫となるためネオ異系として働きます。ファビラスラフインは父Fabulous Dancerから16歳時交配の0遺伝を受けました。父から直接0遺伝を受けたことにより、近い代で多くの先祖を0化したことが活力の要因のひとつと考えます。また、Northern Dancer&Native Dancerが消却されたため、血のイニシアティヴを持つことができました。社台ファーム総帥・吉田照哉氏の談話によると、この馬は繁殖を意識して購入されたそうです。

ファビラスラフインの牝系は、仏国で受け継がれている3号族。母Mercalle(仏国産)は仏英で8勝を挙げ、主な勝ち鞍にカドラン賞(仏GI)という4000m(!)のレースがあります。ファビラスラフインはMercalleの初仔となります。祖母Eole des Mers(仏国産)は仏国で平地・障害合わせて4勝。MercalleはEole des Mersが3年連続不受胎後の2番仔となります。曾祖母Deesse des Mers(仏国産)は仏国で平地・障害合わせて15勝。Eole des MersはDeesse des Mersの5番仔となります。

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