中島理論で見るGIレースの勝ち馬(1991年編)

(父)ダイイチルビー
  • 黒鹿毛
  • 1987.4.15生
  • 浦河・荻伏牧場生産
  • 馬主・辻本春雄氏
  • 栗東・伊藤雄二厩舎
ダイイチルビーの4代血統表
トウショウボーイ
鹿毛 1973.4.15
種付け時活性値:1.25
テスコボーイ
黒鹿毛 1963
Princely Gift
鹿毛 1951
Nasrullah 1940.3.2
Blue Gem 1943
Suncourt
黒鹿毛 1952
Hyperion 1930.4.18
Inquisition 1936
ソシアルバターフライ
鹿毛 1957.4.13
Your Host
栗毛 1947
★Alibhai 1938
Boudoir 1938
Wisteria
鹿毛 1948
★Easton 1931
Blue Cyprus 1941
ハギノトップレディ
黒鹿毛 1977.4.4
仔受胎時活性値:0.25
<中央7勝。桜花賞&エリザベス女王杯の勝ち馬>
サンシー
黒鹿毛 1969.3.25
種付け時活性値:1.75
★Sanctus
黒鹿毛 1960
Fine Top 1949
Senelta 1954
Wordys
栗毛 1957
Worden 1949
Princesse d'Ys 1950
イットー
黒鹿毛 1971.4.19
仔受胎時活性値:1.25
<中央7勝。最優秀古馬牝馬>
ヴェンチア
黒鹿毛 1957
種付け時活性値:1.25
Relic 1945
Rose o'Lynn 1944
ミスマルミチ
鹿毛 1965.4.13
仔受胎時活性値:1.25
<中央8勝>
ネヴァービート
栃栗毛 1960
種付け時活性値:1.00
キューピット
鹿毛 1957.2.28
仔受胎時活性値:1.75
<中央9勝。阪神牝馬特別の勝ち馬>
ダイイチルビーの4代血統構成&4代父系の活性値&4代父系の分枝状況
母父 祖母父 曾祖母父
トウショウボーイ
(Princely Gift系)
サンシー
(Fine Top系)
ヴェンチア
(Relic系)
ネヴァービート
(Never Say Die系)
父の活性値 母父の活性値 祖母父の活性値 曾祖母父の活性値
1.25
(13歳時交配)
1.75
(7歳時交配)
1.25
(13歳時交配)
1.00
(4歳時交配)
父の分枝状況 母父の分枝状況 祖母父の分枝状況 曾祖母父の分枝状況
Nasrullahの3代孫 Whaleboneの13代孫 Matchem〜Man o'War系 Nasrullahの孫
ダイイチルビーのB&B理論的総括
8代残牡先祖数 4代血統構成
(資質固定指数)
潜在能力値 少ない先祖etc
12/128 A  C  D  A
(0.50)
6.00 サンシー
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 何番仔?
サンシー 4.50 華麗なる一族
(No.7-E)
5番仔
(5連産目)

潜在能力値は数値が少ないほど大きいことを示しています。

[Notes]

華麗なる一族の末裔、ダイイチルビー。安田記念に続いて素晴らしい瞬発力を見せ、1分7秒6の日本タイレコードでスプリンターズSを勝利しました。

中島理論的解釈を行うならば、やはり牝系を取り上げざるを得ないでしょう。7号族マイリー系。5代母マイリーは1957年に荻伏牧場が英国より輸入。マイリーは初仔にキューピットを産みました。ダイイチルビーの4代母にあたるキューピットは阪神牝馬特別など9勝を挙げ繁殖入りし、オークス馬ヤマピットを出しました。ヤマピットの1歳年下の妹、ダイイチルビーの3代母にあたるミスマルミチから華麗なる一族の繁栄が始まります。ミスマルミチ自身も8勝を挙げた活躍馬でした。そして繁殖にあがって初めて出した仔どもが、ダイイチルビーの祖母イットーでした。イットーの馬名は「一刀両断」という四字熟語から取られました。その馬名の通り、スパーンと竹を割ったような逃げ足で高松宮杯、スワンSなど7勝を挙げて最優秀古馬牝馬に選ばれました。ミスマルミチからは次々と活躍馬が現れ、安田記念、セントライト記念、京王杯SHなど11勝を挙げたニッポーキング、6勝を挙げ小倉大賞典2着したニッソウシャーク、朝日杯3歳S2着馬サクラアケボノ、シンザン記念の勝ち馬シルクテンザンオーなどが輩出されました。イットーに話を戻しますと、その初仔ハギノトップレディはデビューの函館の新馬戦で1000mの日本レコード(!)57秒2を計時し、キャリア3戦目で桜花賞を制し、後にエリザベス女王杯、高松宮杯−母仔制覇−、京都牝馬特別など合計7勝を挙げた名牝でした。イットーは2番仔に安田記念など7勝を挙げたニッポーハヤテを輩出し、そして3番仔に「黄金の馬」ハギノカムイオーを産みました。同馬は宝塚記念を芝2200mの日本レコードとなる2分12秒1で勝ち、高松宮杯とスワンSを母仔制覇、他に京都新聞杯、神戸新聞杯、スプリングSなど重賞を合計6勝、通算14戦8勝を挙げた快速馬でした。その後もシンザン記念3着馬カムイイットー、阪神大賞典3着馬チュニカオーなどを出したイットーは、名競走馬にして名繁殖牝馬でした。そして、イットーの初仔であるハギノトップレディは、天馬トウショウボーイとの間に1頭の牝馬をこの世に送り出しました。1987年4月15日、奇しくもトウショウボーイ14歳の誕生日に生まれたその牝馬が、後のダイイチルビーとなりました。

マイリー系の簡単な牝系図を↓に示しておきます。

マイリー(1953)
|キューピット(1957) 9勝 阪神牝馬特別
||ヤマピット(1964) 9勝 オークス
||ミスマルミチ(1965) 8勝
|||イットー(1971) 7勝 高松宮杯 スワンS
||||ハギノトップレディ(1977) 7勝 桜花賞 エリザベス女王杯 高松宮杯
|||||ダイイチルビー(1987) 6勝 安田記念 スプリンターズS
||||ニッポーハヤテ(1978) 7勝 安田記念
||||ハギノカムイオー(1979) 8勝 宝塚記念 高松宮杯 スワンS
||||チュニカオー(1985) 4勝
||||カムイイットー(1986) 2勝
|||ニッポーキング(1973) 11勝 安田記念 セントライト記念
|||ニッソウシャーク(1974) 6勝
|||サクラアケボノ(1976) 2勝
|||シルクテンザンオー(1979) 3勝 シンザン記念

ダイイチルビーは繁殖牝馬としても初仔にオークス3着馬ダイイチシガーを輩出しました。このマイリー系のように日本に根付いた牝系が、いつの日か世界の桧舞台で活躍する日が来ることを祈ります。

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