フューチャサンデー  [ Home >> B&B >> 2000年クラシック牝馬編 ]

2000年のクラシック候補生たちを中島理論的に分析していこうという企画です。
第8回目の今回はクイーンC(GIII)の勝ち馬、フューチャサンデー号を分析してみましょう。

以下の文章中、フューチャサンデーは本馬と称します。4代血統構成において父は壱、母父は弐、祖母父は参、曾祖母父は四と表します。


フューチャサンデー   牝   青鹿毛   1997.4.28生   美浦・伊藤正徳厩舎   Family No.1-S

[戦績]
クイーンC(GIII)。2月27日の時点で2戦2勝。

[血統]
父は米国産のサンデーサイレンス(1986.3.25)。もはや説明不用のスーパースタリオンですね。3頭の日本ダービー馬−スペシャルウィーク(1995.5.2)、アドマイヤベガ(1996.3.12)、タヤスツヨシ(1992.4.26)−をはじめとする合計12頭のGI勝ち馬を輩出、他に重賞勝ち馬が多数。2000年の弥生賞(GII)の勝ち馬フサイチゼノンも同馬の産駒。1995年〜1999年、日本リーディングサイアー。同馬は、その父Halo(1969.2.7)の16歳時交配による『0の遺伝』を受けた名馬です。現役時代の成績は14戦9勝、2着5回。主な勝ち鞍にケンタッキー・ダービー(GI)、プリークネスS(GI)、ブリーダーズカップ・クラシック(GI)等。

母はアスクローザ(1989.3.20)。現役時代18戦3勝。同馬の産駒にアスクゴーイング(1994.5.26)、アスクマジェスティ(1995.5.5)、アスクアフリート(1996.4.23)。本馬は母の4番仔となります(母7歳時交配)。牝系はフライングシャットル(1967)を日本の牝系祖とする系統。本馬の近親にグレイスナッキー(1990.3.2、本馬の伯母)、フライングコラム(1990.5.11)−それぞれナトルーン、ジャッジアンジェルーチの代表産駒としておなじみ(!?)です−。牝系をさかのぼると、名繁殖牝馬La Troienne(1926)が本馬の8代母にいます。サラブレッド芸術家と言われた、「シンボリ」の冠名でおなじみの故・和田共弘氏のもっとも好きな牝系がLa Troienne系です。同牝馬の子孫からは、数多の活躍馬が輩出されています。日本ではメジロアサマ(1966.2.23)、サクラガイセン(1980)、ダンツシリウス(1995.3.26)等のスヰート(1951)系、モガミ(1976.5.18)、メジロパーマー(1987.3.21)、ティッカネン(1991.1.23)等のノーラック(1968.4.25)系、ダイナアクトレス(1983.3.4)とその仔ステージチャンプ(1990.5.17)、プライムステージ(1992.3.25)等のマジックゴディス(1968)系がLa Troienneの分枝系として有名です。

本馬の8代残牡先祖数は『16/128』と推定します。4代血統構成を見ると、壱はサンデーサイレンス、弐はリアルシャダイ(1979.5.27)、参はノーザンテースト(1971.3.15)、四はリマンド(1965)です。壱、弐、参はNearco(1935.1.24)系の人気種牡馬。いずれも社台グループが導入。本馬は、社台グループが誇るHail to Reason系の種牡馬2頭の組み合わせによる重賞勝ち馬。壱がその父Haloの『0の遺伝』を受けているため、本馬のHail to Reasonクロスは弊害なく先祖の数を減らしています。四はBlandford(1919.5.26)系で、かつての人気種牡馬です。同馬の代表産駒に第47代日本ダービー馬オペックホース(1977.3.5)、オークス馬テンモン(1978.2.23)、南関東三冠馬サンオーイ(1980.2.15)、高松宮杯とシンザン記念を勝ったメジロモンスニー(1980.4.14)等。同馬はメジロデュレン(1983.5.1)&メジロマックイーン(1987.4.3)兄弟の母の父としても知られています。

4代血統構成馬の父系分枝状況に目を向けると、
壱  Hail to Reason(1958)の孫
弐  Hail to Reasonの孫
参  Nearcoの3代孫
四  Birdcatcher(1833)の12代孫

4系すべてがBirdcatcher分枝系の馬たちです。壱、弐、参はNearcoの近親馬たちで同属圏内馬。四がBirdcatcher分枝以後12代以上経ているので、四にネオ異系マジックが生じます。本馬のマジックは『1』となります。ゆえに本馬の潜在能力指数は『12』と補正されます。でも、サンデーサイレンス産駒は残牡先祖数の多少に関わらず走りますね。

本馬の活力の源泉は、世界的名牝系の持つ底力、母の交配年齢(7歳時交配)、Hail to Reasonの0化にあると考えます。

本馬の最優性先祖は祖母父のノーザンテースト(12歳時交配で活性値1.00)です。形相遺伝は祖母のオオミーアキノ(1984、栗毛)と判断しま……、でも本馬は青鹿毛に出ていますね。サンデーサイレンスの1代遺伝を受けたのでしょうか。いずれにせよ、日本に適合した米国血脈が強く出ていると思います。また、本馬の料的遺伝の値は4.50(あるいは6.50)です。本馬の曾祖母オオミシャダイ(1976)は、4代母フライングシャットル(1967)の8歳時交配の産駒です。活性値の受け渡しが『0.00』で行われたか『2.00』で行われたかは定かではありません。いちおう少なく見積もっておいて、料的遺伝の値が4.50でもオープン馬の平均クラスにあります。

[最後に]
本馬の毛色が青鹿毛ということで「久々にサンデーサイレンス産駒らしい産駒だなぁ」と思いました。2戦目で重賞勝ちを収めるとは大した牝馬です。今だ混沌としている2000年の牝馬クラシック戦線の新星として活躍してくれるでしょうか。La Troienneの牝系の底力を見せてくれるでしょうか。天才少女候補の走りに、注目します。


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