2003年クラシック世代のGI候補生たち(牝馬編)

(父)(市)トーセンリリー
  • 鹿毛
  • 2000.4.4生
  • 三石・信田牧場生産
  • 馬主・島川隆哉氏
  • 美浦・戸田博文厩舎
トーセンリリーの4代血統表
アンバーシャダイ
鹿毛 1977.3.10
種付け時活性値:1.50
ノーザンテースト
栗毛 1971.3.15
Northern Dancer
鹿毛 1961.5.27
Nearctic 1954.2.11
Natalma 1957.3.26
Lady Victoria
黒鹿毛 1962.2.20
Victoria Park 1957.5.10
Lady Angela 1944 ♀
クリアアンバー
黒鹿毛 1967.5.8
★Ambiopoise
鹿毛 1958
Ambiorix 1949
Bull Poise 1948
One Clear Call
鹿毛 1960
Gallant Man 1954
Europa 1949
ミデオンレディー
黒鹿毛 1991.6.6
仔受胎時活性値:2.00
<中央0勝>
アンフィールド
黒鹿毛 1979.4.13
種付け時活性値:0.75
Be My Guest
栗毛 1974.4.12
Northern Dancer 1961
What a Treat 1962
Mother
鹿毛 1963
Whistler 1950
Esmeralda 1956
ゲイトロイ
鹿毛 1981.4.23
仔受胎時活性値:0.25
<海外0勝>
Troy
鹿毛 1976.5.25
種付け時活性値:1.00
Petingo 1965
La Milo 1963
Gay Missile
鹿毛 1967
仔受胎時活性値:1.25
<海外10勝。現米GI1勝>
Sir Gaylord
鹿毛 1959
種付け時活性値:1.75
Missy Baba
鹿毛 1958
仔受胎時活性値:2.00(0.00)
<海外1勝>
トーセンリリーの4代血統構成&4代父系の活性値&4代父系の分枝状況
母父 祖母父 曾祖母父
アンバーシャダイ
(Northern Dancer系)
アンフィールド
(Northern Dancer系)
Troy
(Fairway系)
Sir Gaylord
(Turn-to系)
父の活性値 母父の活性値 祖母父の活性値 曾祖母父の活性値
1.50
(22歳時交配)
0.75
(11歳時交配)
1.00
(4歳時交配)
1.75
(7歳時交配)
父の分枝状況 母父の分枝状況 祖母父の分枝状況 曾祖母父の分枝状況
Northern Dancerの孫 Northern Dancerの孫 Phalarisの5代孫 Nearcoの3代孫
トーセンリリーのB&B理論的総括
8代残牡先祖数 4代血統構成
(資質固定指数)
潜在能力値 少ない血etc
8/128 A  A  A  A
(1.00)
8.00 Troy
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 何番仔?
Sir Gaylord
(ミデオンレディー)
5.50 or 3.50 近親活躍馬多数
(No.3-L)
4番仔
(2連産目)

潜在能力値は数値が少ないほど大きいことを示しています。

[Notes]

牝馬限定の2歳交流重賞・エーデルワイス賞(GIII)を制したのはトーセンリリー。アンバーシャダイの仔、まだまだ走っています。

同じアンバーシャダイの仔で2002年のコスモス賞(OP)を勝ったブランピュール(2000.4.7)のページでも述べましたが、近年のアンバーシャダイ産駒は、母父にマイラー種牡馬を持ってくると、良い結果に結びつくようです。母父アンフィールドは現役時代に8FのデズモンドS(愛GIII)とアシュフォードキャッスルS(愛GIII)、6.3FのレイルウェイS(愛GIII)を勝った短距離馬でした。トーセンリリーの配合はEclipse系を4代積み重ねた普通の配合ですが、祖母父Troyは4世代を残して夭折したレアな先祖となります。また、他の3系はいずれも北米で育まれたNearco系ですが、Troyは欧州で育まれたFairway系ですね。

トーセンリリーの最優性先祖は曾祖母父Sir Gaylord、形相の対象は母ミデオンレディーと判断しました。Sir Gaylordは現役時代に米国で18戦10勝、その主な勝ち鞍がサプリングS(現米GIII)というマイナーな成績でした。しかし、種牡馬としては自身を超える産駒を多く世に送り出しました。その代表産駒にはSir Ivor(1965.5.5)が一番手に挙げられるでしょうか。同馬は英愛仏米で走り13戦8勝。その主な勝ち鞍に英ダービー(現GI)、英2000ギニー(現GI)、ワシントンDC国際(旧米GI)、英チャンピオンS(現GI)、グランクリテリウム(現仏GI)などがあります。英ダービー9勝の偉大なレスター・ピゴットをして、「私が乗った馬の中でもっとも優れた馬」と言わしめた名馬です。Sir Ivorは日本とも関わりが深く、その直仔であるサーペンフロ(1971)は輸入種牡馬として活躍し、ランニングフリー(1983.4.20)、トーワトリプル(1986.5.1)、サーペンプリンス(1977.4.17)、メジロシートン(1981.5.1)、マルブツサーペン(1981.5.9)、ロバリアアモン(1979.4.6)、ナリタチカラ(1988.3.17)、ゴールデンアイ(1988.5.8)らの重賞勝ち馬を送り出しました。閑話休題、Sir Gaylordの他の代表産駒には、ムーランドロンシャン賞(現仏GI)を勝って優れた種牡馬となったHabitat(1966)、仏ダービー(GI)馬Scorpio(1976)、伊ダービー(現GI)馬Marracci(1976)、トーセンリリーの曾祖母であるGay Missile、キャロルハウス(1985.3.5)の父であるLord Gayle(1965)、ダンシングブレーヴの母父であるDrone(1966)などがいます。なお、言わずもがなと思いますけれど、Sir Gaylordの11歳年下の半弟が、米三冠馬Secretariat(1970.3.30)となります。また、日本には3歳年下の半弟ファーストファミリー(1962.2.24)が輸入され、天皇賞馬ホウヨウボーイ(1975.4.15)の父となりました。

トーセンリリーの牝系は米国で受け継がれている3号族。Missy Babaの系統といえば、それはもう活力のある牝系として名を馳せています。↓に簡単な(?)近親牝系図を示しておきます。

Missy Baba 1958 海外1勝
|Gay Missile 1967 米10勝 アシュランドS(現GI)
||Lassie Dear 1974.5.2 米5勝 ヴィレッジャーS(GIII)
|||Weekend Surprise 1980.4.8 米7勝 スカイラーヴィルS(GIII) ゴールデンロッドS(GIII)
||||Summer Squall 1987 米13勝 プリークネスS(GI)など
||||A.P.Indy 1989.3.31 米8勝 ベルモントS(GI) BCクラシック(GI)など
||||Welcome Surprise 1997 ドッグウッドS(米GIII)
|||Lassie's Lady 1981 海外2勝
||||Bite The Bullet 1987 海外5勝 サンフォードS(米GII)
|||Charming Lassie 1987 海外1勝
||||Brulay 1995 レイルバードS(米GII)
||||Lemon Drop Kid 1996 米10勝 ベルモントS トラヴァーズS(GI)など
|||Wolfhound 海外6勝 スプリントC(英GI) ラフォレ賞(仏GI)
||ゲイメセン 1975.5.16 海外5勝 サンクルー大賞(仏GI)
||Dry Fly 1977 海外3勝
|||フォティテン 1984.2.22 海外2勝 シェーヌ賞(仏GIII)
||ゲイトロイ 1981.4.23 海外0勝
|||ミデオンレディー 1991.6.6 中央0勝
||||トーセンリリー 2000.4.4 (本馬)
||Gallanta 1982 海外3勝
|||Sportsworld 1988 海外3勝 ガリニュールS(英GII)
|||Gay Gallanta 1992 海外2勝 チェヴァリーパークS(英GI)
|Raja Baba 1968 米7勝 デラウェア・ヴァレーH 北米首位種牡馬
|Sooni 1970 米3勝
||My Marchesa 1990 米6勝
|||ダイワカーソン 1997.3.28 現役 京王杯3歳S(GII)
|Toll Booth 1971 海外3勝
||Plugged Nickle 1977 海外11勝 フロリダダービー(米GI) ウッドメモリアルS(米GI)など
||Key to the Bridge 1984 海外7勝 ボウゲイH(米GIII)
||クリスティキャット 1987.5.24 海外11勝 フラワーボウルH(米GI)など
|Sauce Boat 1975 米3勝 アーリントンワシントンフューチュリティ(GI)
|Pennyworth 1979 海外4勝
||Wortheroatsingold 1987 海外4勝 レディーズH(米GII)

アンバーシャダイ、満22歳時交配の活性値1.50の活力で、2歳戦から2頭のオープン馬を送り出しました。トーセンリリーのこれからの活躍を楽しみにしたいと思います。

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