2003年クラシック世代のGI候補生たち(牝馬編)

(父)マルシゲトニービン
  • 黒鹿毛
  • 2000.3.23生
  • 鹿児島・坂東島繁藤氏生産
  • 馬主・坂東島繁藤氏
  • 栗東・武田博厩舎
マルシゲトニービンの4代血統表
ウイニングチケット
黒鹿毛 1990.3.21
種付け時活性値:0.25
トニービン
鹿毛 1983.4.7
カンパラ
黒鹿毛 1976.2.19
Kalamoun 1970
State Pention 1967
Severn Bridge
栗毛 1965
Hornbeam 1953
Priddy Fair 1956
パワフルレディ
黒鹿毛 1981.5.27
マルゼンスキー
鹿毛 1974.5.19
Nijinsky 1967.2.21
シル 1970.4.22
ロッチテスコ
鹿毛 1975.2.16
テスコボーイ 1963
スターロッチ 1957.4.16
タシロプリティ
鹿毛 1992.4.11
仔受胎時活性値:1.75
<地方0勝>
シンウルフ
芦毛 1979.5.5
種付け時活性値:1.00
ラッキーソブリン
鹿毛 1974.1.28
Nijinsky 1967
Sovereign 1965
スノーショット
芦毛 1973.4.23
フォルティノ 1959.4.19
健宝 1959.2.20
マルシゲプリテー
鹿毛 1989.3.3
仔受胎時活性値:0.50
カツラギエース
黒鹿毛 1980.4.24
種付け時活性値:0.00
ボイズィーボーイ 1965.6.4
タニノベンチャ 1971.2.15
アズマアサヒ
鹿毛 1983.6.9
仔受胎時活性値:1.25
ボールドラッドUSA
栗毛 1962.4.23
種付け時活性値:1.00
ダイニソープリテー
鹿毛 1975.4.3
仔受胎時活性値:1.75
マルシゲトニービンの4代血統構成&4代父系の活性値&4代父系の分枝状況
母父 祖母父 曾祖母父
ウイニングチケット
(ゼダーン系)
シンウルフ
(Northern Dancer系)
カツラギエース
(Princely Gift系)
ボールドラッド
(Bold Ruler系)
父の活性値 母父の活性値 祖母父の活性値 曾祖母父の活性値
0.25
(9歳時交配)
1.00
(12歳時交配)
0.00
(8歳時交配)
1.00
(20歳時交配)
父の分枝状況 母父の分枝状況 祖母父の分枝状況 曾祖母父の分枝状況
Nasrullahの6代孫 Nearcoの5代孫 Nasrullahの4代孫 Nasrullahの孫
マルシゲトニービンのB&B理論的総括
8代残牡先祖数 4代血統構成
(資質固定指数)
潜在能力値 少ない血etc
13/128 A  A  A  A
(1.00)
13.00 シンウルフ
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 何番仔?
シンウルフ
(スノーショット)
5.25
(No.22-A)
5番仔
(5連産目)

潜在能力値は数値が少ないほど大きいことを示しています。

[Notes]

九州産馬限定のオープン特別・ひまわり賞を制しました、マルシゲトニービン。

マルシゲトニービンの配合は、Nearco系を4代重ねたやや一本調子の配合ではありますが、祖母父カツラギエースの0交配によりNasrullah(1940.3.2)以前の先祖を不存のものとしており、クロスを生じても弊害のない配合としています。合わせて、マルシゲトニービンが牝馬であることにより、同系交配の活力低下をフォローしているものと考えます。まま、その同系交配を責めるよりも、カツラギエース、シンウルフ、ウイニングチケットと内国産種牡馬を3代続けて交配されたことに拍手を送りましょう。

マルシゲトニービンの最優性先祖は母父シンウルフ、形相の対象はその母スノーショットと判断しました。純然と中島理論的に考えるならば、母タシロプリティは形相を自身の曾祖母父−マルシゲトニービンから見れば4代母父−であるロムルス(1959)から受けました。故にシンウルフの芦毛は劣性に働き、鹿毛が遺伝されたものと判断します。ところが、タシロプリティの仔の代になるとロムルスは遺伝圏外の先祖になってしまうため、交配された種牡馬の活性値によっては、シンウルフを最優性先祖とする場合もあります。けれど、芦毛はいったん劣性になるとその毛色を伝えませんから、マルシゲトニービンは鹿毛の毛色を持ってこの世に生を受けました。話題をシンウルフに戻すと、同馬は中央の平地で22戦7勝を挙げた活躍馬でした。その主な勝ち鞍にはグレード格付け前のスプリンターズS、淀短距離S(OP)2勝など短距離戦で良績を残しました。種牡馬として九州で供用され、一時の九州産限定レースはこの馬の仔で溢れていました(笑)。その代表産駒には、ひまわり賞の勝ち馬カノヤウルフ(1988.5.4)、同じくひまわり賞の勝ち馬カシノコウエイ(1989.3.18)、同じくひまわり賞の勝ち馬カシノリュウセイ(1994.4.28)、比叡S(準OP)を差し切り勝ちしたカノヤミノリ(1990.4.5)、『九州産の天皇賞』霧島賞(900万下)を制したカシノテンリュウ(1993.5.12)、あと、ひまわり賞の入着馬多数(苦笑)。

マルシゲトニービンの牝系は、22号族リアピア(1963)系。近親の主な活躍馬は……、申し訳ないです、分かりかねました。現在調査中ということでお願いします。7代母Jennifer(1948)からの別分枝馬には、日本で供用されたジェイドハンター(1984)、エイシンプレストン(1997.4.9)の母父であるMonteverdi(1977)が出ているようですが……。

新馬、オープン特別と2連勝で飾ったその素質。後発デビューの北海道産馬たちに一泡吹かせることができるでしょうか。カマシたれ、マルシゲトニービン。

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