2003年クラシック世代のGI候補生たち(牡馬編)

ネオユニヴァース
  • 鹿毛
  • 2000.5.21生
  • 千歳・社台ファーム生産
  • 馬主・(有)社台レースホース
  • 栗東・瀬戸口勉厩舎
ネオユニヴァースの4代血統表
サンデーサイレンス
青鹿毛 1986.3.25
種付け時活性値:1.25

Halo
黒鹿毛 1969.2.7
Hail to Reason
黒鹿毛 1958.4.18
Turn-to 1951
Nothirdchance 1948
Cosmah
鹿毛 1953.4.4
★Cosmic Bomb 1944
Almahmoud 1947
Wishing Well
鹿毛 1975.4.12
Understanding
栗毛 1963.2.17
★Promised Land 1954.3.31
Pretty Ways 1953.3.21
Mountain Flower
鹿毛 1964
Montparnasse 1956
Edelweiss 1959.2.15
ポインテッドパス
栗毛 1984.4.27
仔受胎時活性値:1.75
<仏0勝>
Kris
栗毛 1976
種付け時活性値:1.75
Sharpen Up
栗毛 1969
エタン 1961.3.14
Rocchetta 1961
Doubly Sure
鹿毛 1971
★Reliance 1962
Soft Angels 1963
Silken Way
栗毛 1973
仔受胎時活性値:0.50
<英1勝。GII3着>
★Shantung
鹿毛 1956
種付け時活性値:0.00
Sicambre 1948
Barley Corn 1950
Boulevard
栗毛 1968
仔受胎時活性値:1.00
<英仏3勝>
Pall Mall
栗毛 1955
種付け時活性値:1.00
Costa Sola
栗毛 1963
仔受胎時活性値:1.00
<英1勝>
ネオユニヴァースの4代血統構成&4代父系の活性値&4代父系の分枝状況
母父 祖母父 曾祖母父
サンデーサイレンス
(Hail to Reason系)
Kris
(エタン系)
Shantung
(Sicambre系)
Pall Mall
(Fairway系)
父の活性値 母父の活性値 祖母父の活性値 曾祖母父の活性値
1.25
(13歳時交配)
1.75
(7歳時交配)
0.00
(16歳時交配)
1.00
(12歳時交配)
父の分枝状況 母父の分枝状況 祖母父の分枝状況 曾祖母父の分枝状況
Phalarisの7代孫 Phalarisの7代孫 Eclipseの16代孫 Phalarisの4代孫
ネオユニヴァースのB&B理論的総括
8代残牡先祖数 4代血統構成
(資質固定指数)
潜在能力値 少ない血etc
18/128 A  x  B  A
(0.50)
9.00 Shantung
Pall Mall
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 何番仔?
Kris 4.25 全兄チョウカイリョウガ
(No.1-L)
10番仔
(3連産目)

潜在能力値は数値が少ないほど大きいことを示しています。

[Notes]

接戦のきさらぎ賞(GIII)を見事に勝利しました、ネオユニヴァース。

ネオユニヴァースは、母ポインテッドパスが1997年度の産駒なし後の、3連産目の仔となるようです。連産ということで前年、前々年の出産時期を確認したところ、以下のようになっていました。

  1. ゴールドポイント  1998.3.10  中央0勝
  2. アグネスプラネット  1999.4.17  現役
  3. ネオユニヴァース  2000.5.21  (本馬)

社台ファームさんは多数の繁殖牝馬を抱えられていることもあり、出産を終えたばかりの牝馬に対して、次の種付けまで猶予の期間を与えている印象があります。上記の例でも明らかなように、ポインテッドパスの場合は、出産月がひと月ずつずれていますね。馬の胎在期間はおよそ11ヶ月ですから、ゴールドポイントを出産した2ヶ月後の5月中頃にアグネスプラネットを、アグネスプラネットを出産した2ヶ月後の6月下旬にネオユニヴァースを受胎した、ということですね。

ネオユニヴァースの最優性先祖&形相の対象は、母父Krisと判断しました。Krisは現役時代に英国で16戦14勝を挙げ、全欧短距離王者に2回選ばれました。その主な勝ち鞍にはサセックスS(GI)、クイーン・エリザベスIIS(当時GII、現GI)、セント・ジェームズ・パレスS(当時GII、現GI)、ロッキンジS(GII)、ウォーターフォード・クリスタル・マイル(GII)等があります。種牡馬としての成績も素晴らしく、1985年には英愛の首位種牡馬にもなりました。その代表産駒は、英1000ギニー(GI)、英オークス(GI)、英セントレジャー(GI)の『変則三冠』を達成したOh So Sharp(1982)、英オークスと愛オークス(GI)を制したUnite(1984)、仏オークス(GI)の勝ち馬Rafha(1987)、愛2000ギニー(GI)馬フラッシュオブスティール(1983.3.10)、伊ダービー(GI)馬Single Empire(1994)、セント・ジェームズ・パレスSを親仔制覇したシェイヴィアン(1987.3.31)、コロネーションS(英GI)の勝ち馬Balisada(1996)、サンタラリ賞(仏GI)の勝ち馬Fitnah(1982)、フィリーズマイル(英GI)の勝ち馬Shamshir(1988)、サラマンドル賞(仏GI)の勝ち馬Common Grounds(1985.4.20)、アットマイル(米GI)の勝ち馬Riviera(1994)、アドマイヤボサツ(1989.5.15)の父となったリーチ(1982.3.2)等がいます。Kris自身の競走成績は短距離に良績が集まりましたが、種牡馬としては距離をこなす産駒も送り込みました。余談となりますが、Krisの全弟となるDiesis(1980)にも同様のことが言えます。

ネオユニヴァースの牝系は、欧州で受け継がれている1号族。母ポインテッドパスは、日本に輸入されてからずっとサンデーサイレンスとの交配が続いていますから、それだけ期待の大きい肌馬なのでしょう。ネオユニヴァースの全兄として、京成杯(GIII)2着のチョウカイリョウガ(1996.3.8)、駒草賞(OP)3着で2003年の飛躍が期待される前出のアグネスプラネット(1999.4.7)がいます。↓に簡単な近親牝系図を示しておきます。

Boulevard 1968 英仏3勝
|Silken Way 1973 英1勝 ナッソーS(英GII)3着
||Road to the Top 1980 英2勝
|||Painter's Row 1992 英仏3勝 クレイヴンS(英GIII) ホーリスヒルS(英GIII)
||ポインテッドパス 1984.4.27 仏0勝
|||チョウカイリョウガ 1996.3.8 京成杯(GIII)2着
|||ネオユニヴァース 2000.5.21 (本馬)
|Watreway 1976 仏2勝 カルヴァドス賞(GIII)
||Helen Street 1982 英愛仏米3勝 愛オークス(GI) カルヴァドス賞(仏GIII)
|||Street Cry 1998.3.11 米UAE5勝 ドバイWC(UAEGI) ステファンフォスターH(米GI) マクトゥームチャレンジラウンドIII(UAEGII)

ごく近親に愛オークス馬とドバイWCの勝ち馬が出ていますね。それは活力があるはずです。

近年のきさらぎ賞勝ち馬にはスペシャルウィーク(1995.5.2)ナリタトップロード(1996.4.4)というクラシック勝ち馬も見えます。ネオユニヴァース、果たして先輩たちに続くことができるでしょうか。楽しみにしましょう。

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