Home >> B&B >> 第68回日本ダービー出走馬(その1)

第68回日本ダービー出走馬について、中島理論的考察を中心に述べてみたいと思います。その第1回目は出走馬決定順1位の馬5頭についてです。<初出:2001/05/21>

※先祖馬の生年月日の後にある(  )内の数値は、受け渡した活性値の値を示しています。

馬名 8代残牡先祖数 潜在能力指数 少ない先祖
(市)ダンツフレーム
鹿毛 1998.4.19[F21-A]
16/128
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ロムルス
形相の遺伝 料の遺伝 母の何番仔?
ロムルス
(モンテマリア)
7.25 or 5.25 3番仔
母父 祖母父 曾祖母父
ブライアンズタイム(1.00)
黒鹿毛 1985.5.28
サンキリコ(1.00)
黒鹿毛 1985.3.30
ネヴァービート(1.00)
栃栗毛 1960
ロムルス(1.50)
鹿毛 1959
祖母 曾祖母 4代母
インターピレネー(1.75)
鹿毛 1990.4.25
モンテマリア(2.00)
鹿毛 1981.5.15
キネウスマリア(1.50)
鹿毛 1974.3.16
マリアドロ(2 or 0)
黒鹿毛 1957

[Notes]
皐月賞最先着馬、ダンツフレーム。7戦4勝、2着3回。連対率100%で日本ダービーに挑みます。鞍上は、「皐月賞で前にいた馬」に乗っていた河内洋騎手です。ホントは、武豊騎手はダンツフレームでダービーに挑むのではなかったのですか?

[セールスポイント]
どんな相手と走っても崩れない安定性。確実な差し脚。料的遺伝値の総和が『7.25(5.25)』と大きいことも関与しているでしょう。4代血統構成の最優性先祖は、曾祖母父『ロムルス』。非主流血脈を最優性先祖に持って来たのはGoodです。Ribotの直仔となるロムルスは、サセックスSやムーラン・ド・ロンシャン賞を制したマイラーでした。母父サンキリコのイメージも合わせると、やはりマイラー色は拭えないのですが、ダテでは皐月賞2着になれません。微妙なところですが、ぎりぎり2400mはこなせると思います。

[ウイークポイント]
『1.00、1.00、1.00、1.50』という4代血統構成の活性値の受け渡しは一本調子な感じです。同じ活性値の先祖がいずれもNearco系であるところはマイナス。淡々とした流れには強そうですが。また、日本ダービーの歴代勝ち馬の4代血統構成を調べると、ネヴァービートを持つ馬は1頭もいません。2着馬にスズマッハ、メジロアルダンがいるくらいです。果たして、ダンツフレームは1頭目の勝ち馬となることができるでしょうか……。<2001/05/24 追記>

馬名 8代残牡先祖数 潜在能力指数 少ない先祖
ジャングルポケット
鹿毛 1998.5.7[F11-G]
20/128
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Nodouble  Daryl's Joy
形相の遺伝 料の遺伝 母の何番仔?
Daryl's Joy
(ダンスチャーマー)
4.25 3番仔
母父 祖母父 曾祖母父
トニービン(1.50)
鹿毛 1983.4.7
Nureyev(1.00)
鹿毛 1977.5.2
Nodouble(1.25)
栗毛 1965
Daryl's Joy(1.625)
青鹿毛 1966
祖母 曾祖母 4代母
ダンスチャーマー(1.75)
黒鹿毛 1990.4.18
Skillful Joy(0.50)
栗毛 1979
Skillful Miss(1.00)
鹿毛 1974
Poliniss(1.00)
鹿毛 1961

[Notes]
渡辺栄調教師&角田晃一騎手&齊藤四方司オーナーで挑む牡馬クラシック。悲願達成なるか、ジャングルポケット。東京コースでは共同通信杯を勝っています。

[セールスポイント]
決め脚。近年のトニービン牡馬らしくない、鋭い決め脚が魅力的。4代血統構成の最優性先祖は、曾祖母父『Daryl's Joy』。同馬は豪州で重賞8勝の名馬で、2400mのGIレースも制しています。ゆえに本馬も距離適性は充分にあると考えます。また、Daryl's Joyの血を持つ馬の頻度は極めて少ないので、レア先祖として良い働きをします。

[ウイークポイント]
角田騎手の早仕掛け(角田騎手のファンの方、申し訳無い)。あとは、少ない先祖を保有しているとは言え、8代残牡先祖数『20/128』はやや多いかな……。

馬名 8代残牡先祖数 潜在能力指数 少ない先祖
シンコウカリド
栗毛 1998.5.7[F2-D]
13/128
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Hoist the Flag
形相の遺伝 料の遺伝 母の何番仔?
Halo
(Coup de Folie)
5.25 or 3.25 初仔(?)
母父 祖母父 曾祖母父
Silver Hawk(0.50)
鹿毛 1979
Nureyev(0.75)
鹿毛 1977.5.2
Halo(1.00)
黒鹿毛 1969.2.7
Hoist the Flag(0.25)
鹿毛 1968
祖母 曾祖母 4代母
ハイドロカリド(2 or 0)
青毛 1989.4.10
Coup de Folie(1.50)
鹿毛 1982
Raise the Standard(0.75)
鹿毛 1978
Natalma(1.00)
鹿毛 1957

[Notes]
しぶとく粘って皐月賞4着となりました、シンコウカリド。シンコウ冠名の馬ですが、すでに安田修オーナーの持馬ではなく、飯田正オーナーの持馬です。父Silver Hawkの持込馬。

[セールスポイント]
アグネスゴールドに0秒1差まで迫った末脚と世界的名牝系の底力。4代母がNatalmaですから、Northern Dancerやデインヒルと同牝系となります。母ハイドロカリドはアスタルテ賞(仏GII)の勝ち馬で、兄弟に全欧2歳王者Machiavellian、ジャック・ル・マロワ賞(仏GI)の勝ち馬Exit to Nowhere、仏最優秀2歳牝馬Coup de Genieがいます。母父がNureyevであることから、本馬は母内にNatalma4×4の牝馬クロスを持っています。さらに祖母父がHaloですから、Almahmoud5×5×5の牝馬クロスも同時に生じます。クロスを上手に使い、8代残牡先祖数を『13/128』まで減らしました。

[ウイークポイント]
まだ重賞勝ちの無いところがインパクトに欠けます。現状ではワンパンチ足らない印象。また、4代血統構成の最優性先祖が祖母父『Halo』ですから、もう少し短い距離の方が良いと考えます。1800m〜2000mくらいがベストでしょうか。

馬名 8代残牡先祖数 潜在能力指数 少ない先祖
プレシャスソング
黒鹿毛 1998.3.3[F3-L]
13/128
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セントクレスピン
形相の遺伝 料の遺伝 母の何番仔?
セントクレスピン
(レディーシラオキ)
4.00 6番仔(産駒なし後)
母父 祖母父 曾祖母父
サンデーサイレンス(0.75)
青鹿毛 1986.3.25
ナイスダンサー(0.00)
鹿毛 1969.3.6
セントクレスピン(1.25)
栗毛 1956
ヒンドスタン(0.25)
鹿毛 1946
祖母 曾祖母 4代母
ファーストラブ(0.75)
鹿毛 1986.5.3
レディーシラオキ(1.75)
鹿毛 1978.4.3
ミスアシヤガワ(1.25)
鹿毛 1964.5.24
シラオキ(0.25)
栗毛 1946.4.7

[Notes]
スペシャルウィークの4分の3兄弟となります、プレシャスソング。1勝馬の身で挑んだ青葉賞では惜しくも2着でした。福永祐一騎手鞍上で大一番に挑みます。

[セールスポイント]
牝系の勢い。日本の名牝系であるフロリースカップ系シラオキ分枝。本馬はスペシャルウィークの従弟となります。スペシャルウィークは、父サンデーサイレンスが8歳時の0交配を受けた名馬でした。本馬は父が11歳時の0.75交配馬ですが、母父ナイスダンサーが16歳時の0交配を与えているため、従兄に負けず劣らず先祖を減らし、8代残牡先祖数は『13/128』まで減りました。両馬ともに4代血統構成の最優性先祖は祖母父『セントクレスピン』となります。ヨーロピアンタイプの形相ゆえ、東京芝2400mで真価が発揮できると考えます。

[ウイークポイント]
やはり「1勝馬」であることでしょう。ここ10年では1頭も連対していません。果たしてジンクスを破ることができるでしょうか……。

馬名 8代残牡先祖数 潜在能力指数 少ない先祖
ビッグゴールド
鹿毛 1998.3.21[F23-B]
9/128
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Tim Tam
形相の遺伝 料の遺伝 母の何番仔?
Mr.Prospector
(Gold Digger)
3.25 6番仔
母父 祖母父 曾祖母父
ブライアンズタイム(1.00)
黒鹿毛 1985.5.28
Mr.Prospector(1.75)
鹿毛 1970
Raise a Cup(1.75)
鹿毛 1971
Tim Tam(0.75)
黒鹿毛 1955
祖母 曾祖母 4代母
ビューティフルゴールド(0.75)
鹿毛 1986.4.25
Before Dawn(1.50)
鹿毛 1979
Moonbeam(0.75)
鹿毛 1967
A Gleam(0.25)
鹿毛 1949

[Notes]
勝ち切れませんがいつでも上位争いを演じる姿は立派です、ビッグゴールド。プリンシパルS2着から本番へ向かいます。

[セールスポイント]
相手なりに走るところ。シンザン記念2着、きさらぎ賞3着、若葉S2着、プリンシパルS2着。地味でもオープンで好戦しています。配合面では、本馬の母方にRaise a Native3×4という近親交配があります。しかし、母父Mr.ProspectorがRaise a Native8歳時の0交配馬のため弊害の除去をなしています。近い代で弊害の無いクロスが生じたことにより、8代残牡先祖数は『9/128』まで減りました。牝系は祖母Before Dawnが米GIを2勝しています−余談となりますが、4代母A Gleamはエアシャカールの祖母父Gleamingの母となります−

[ウイークポイント]
やはり「1勝馬」であることでしょう。ここ10年では1頭も連対していません。あとは、4代血統構成の最優性先祖が母父『Mr.Prospector』であることでしょうか。府中の長距離戦で短距離系の形相が出ているのはどうでしょうか。


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